監督理念

【まえがき】

 ボラスフットボールクラブが追求するフットボールは、チーム全体でボールを支配しながら敵陣深くへ攻め込み、勝利することです。その根底にあるのは、「見ている人たちが楽しめるフットボールをすること」です。フットボールが生み出すものは、「夢」や「希望」、「憧れ」といった人生を輝かせるものであると思っています。スポーツは他の遊びとは違い、自分が楽しむだけではなく、他の人たちも同じ楽しみに巻き込むことができます。

 私がサッカーを始めた頃、テレビをつけると海外サッカーを見ることができました。そこで見た数々のプレーは、画面越しに見ている私を魅了し、憧れや夢を抱かせました。

 見ている人たちがつまらないと感じるフットボールは、例え勝利を手にしても何も生み出さないでしょう。「夢」や「希望」、「憧れ」といったものは生まれず、プレーしている選手はボールを蹴る意義を失うかもしれません。選手一個人ではなく、チーム全体から溢れ出る「幸福感」が、見ている人たちを楽しませることにつながると思っています。チーム全体でボールを支配し攻め続けることで、11人全員がフットボールを楽しむことができれば、私たちがプロのクラブではなくても、必ず「見ている人たちを楽しませるフットボール」をすることはできるはずです。例え、時に自分たちのフットボールができずに敗北したとしても、真剣にプレーする姿は「感動」を生むでしょう。私たちが目指すべきフットボールには、根底に人を幸せにする哲学が存在することを忘れてはいけません。

【監督理念】

 自分たちがボールを持ち、ゲームを支配するということは、サッカーにおける理想である。サッカーに熱狂する人々は、そのほとんどがゴールの瞬間に歓喜する。

~自分たちがボールを支配し続け、ゴールを狙う~

我々はそんなサッカーを目指すチームである。

 スペクタクルなプレーをするには、常にボールを支配することだ。ボールを取られたら全員で取りに行く。ボールを支配し続けることができれば、我々が守備に追われることは無くなる。ボールが無ければゴールは奪えない。


<ボールを保持し続けるために大切なこと>

①ボールがない時に、いかに良いポジショニングを取るか。

②ボールに対する執念と貪欲さと情熱を持ち続けられるか。

 ゲーム中意識することは「ポジショニング」「チーム」「ボール」を組織するということである。自分がボールを受けるためだけではない。味方にとって、さらにはチーム全体にとって最も最善のポジショニングが必要である。それは、自分が担当するポジションの役割を考えたうえで、攻撃と守備の両方に適したポジショニングでなければならない。


<どの選手も大切な1人>

 サッカーはチームスポーツである。1人の優れた選手を持つチームより、1人1人は平凡でも、11人が1つの集合体として団結したチームの方が、必ず勝利を手にする。ゲーム中、常に考えることは、我々1人1人がチームにとって必要不可欠な1人であるということだ。その意識こそが、チームに対する大きな情熱となり、周りを鼓舞する業火の火種となる。


<見ていて楽しいフットボールにするために大切なこと>

 「リズム」-様々なリズムをつけることが、サッカーにおけるスペクタクルの要素である。ポゼッションの時もカウンターの時も、リズムをつけてゴールまで攻める。

 「スピード」-スピードにリズムと緩急をつける。ボールがあってもなくてもそれは必要である。「100」の速さだけがスピードではない。「0」もスピードの一つだ。1つ1つのスピードを大切にすることが重要だ。

 「ゴール」ーただボールを回すのではなく、最終的にはゴール。重要なのは、綺麗なドリブル・華麗なパスではなく、ゴール。常にゴールを意識する。そうでなければ、見ている人々は、退屈に襲われてしまう。ただし、ゴールを取り急ぐわけではない。1試合(90分間)を通して、ゴールに向かい続けるために、今どうプレーするのかをチーム全体で考える必要がある。


<ポゼッションする意図>

 ポゼッションしていれば、1つのゴールの可能性が生まれる。チャンスを多く作るためにも、自分たちがボールを支配する。常に優位に立つには、ボールを持つことが大切なのである。


<理想のフットボールを実現するために>

 自分たちの目標を持つこと。初心者、経験者関係なく、個人で、チームで、目標を持つことが大切だ。目標に向かってしっかり判断・選択していく。「情熱」+「チーム」「ポジショニング」「ボール」そこから道を切り開いていく。チームにボールがあれば、ゴールが生まれる。ボールがあれば、シュートができる。それを頭に叩き込むのだ。


〈攻撃的な守備に必要なこと〉

①ポジショニング

②ボールを奪う

③ポゼッション

 ポジショニング。つねに攻撃に備える。ボールを奪い、マイボールにする。ボールを良い形で奪えれば、スペクタクルな攻撃が許される。攻撃の成功は、ディフェンスの成功がカギである。守備的なポジションの選手であっても、ポゼッション時には、常にパスコースを作り続けること。センターバックから、チーム理念を発信し、攻撃を組み立てるのだ。


〈メンタル〉

①戦う気持ち

 勝つための気持ちを常に持つこと。メンタルも「質」が重要。どうやって勝つかを考えて試合に臨むこと。常にこれが最後の試合だという気持ちを持つべきである。前の試合でのプレーが良くても、さらにそれよりも良くする向上心が重要だ。フットボールの質をあげるために、フットボールに対する考えを忠実にしなければならない。自分たちがどんなフットボールを目指しているかを意識するのだ。

②チームに対してのスピリットを持つこと

 大切なのは、チームのことを考えて、常にチームに尽くすこと。どんなチームが相手でも、いつも同じ気持ちでプレーすることが大切である。それはすなわち、プロじゃなくてもプロのように、チームスピリットを持って振る舞う必要があるということだ。どうすれば良い方向にチームがいくのか、試合中も考えてプレーすることだ。1人が一生懸命プレーしていても、1人がやらなければ、それはチームに大きく影響することを忘れてはいけない。

VORAZ FUTBOL CLUB

ボラスフットボールクラブの公式サイト。滋賀県大津市のサッカーチームです。