【情熱講習会】サッカーにおけるコーチング

 サッカーにおけるコーチング(声かけ)は、サッカーに必要な技術の1つです。サッカーがチームスポーツである以上、試合中も仲間とのコミュニケーションが必要不可欠です。サッカーは、刻一刻と状況が変化します。そんな中では、素早い情報共有とコミュニケーションが必要なのです。

 適切なコーチングができる選手がチームに1人いるだけで、仲間は120%の能力を発揮することができます。今回は、ボラスフットボールクラブで必要とされるコーチングについてご紹介します。

 適切なコーチング(声かけ)とは、「仲間のプレーを制限する声」ではなく「仲間の選択肢を増やす声」であるべきです。「ヘイ(パスをくれ)」「サイド(サイドへ出せ)」「右を切れ(右のパスコースを防げ)」「速く出せ(速くパスをしろ)」と言った声では仲間のプレーを制限してしまいます。「自分フリーです(自分はマークされていません)」「サイドがフリーです(サイドの選手がフリーです)」「左カバーします(左のパスコースを防ぎます)」「来てます(敵がプレスに来ています)」といった声であれば、他の選手が自分で選択してプレーすることができます。

 良くないコーチングは、他にもあります。仲間にプレッシャーをかけてしまう原因となるのが、「ヘイヘイ」「右右」「フリーフリー」などの連呼です。連呼することにより、情報も伝わりづらくなります。

 最後に、適切なコーチングの例をご紹介します。


①「自分フリーです」

→パスが欲しい時(自分はマークされていません)


②「フリーです」

→前を向いてほしい時・フリーなことを伝えたい時

(あなたの周りには敵がいません)


③「右サイド(後ろ)空いてます」

→右サイド(後ろ)にパスをしてほしい時

(サイド(後ろ)の選手はマークされていません)


④「○○さん空いてます」

→○○さんにパスを出してほしい時

(○○選手はマークされていません)


⑤「来てます」

→敵が来ていることを知らせたい時

(敵がボールを奪いに来ています)


⑥「右から来てます」

→右から敵が来ていることを伝えたい時

(右から敵がボールを奪いに来ています)


⑦「後ろ、カバーOKです」

→仲間にボールを奪いに行ってほしい時

(後ろのカバーの準備ができました)


⑧「右切ります」

→自分が右を切ることを伝えたい時

→仲間に左をカバーしてほしい時

(右側のパスコースを防ぎます)


⑨「ゴール空いてます」

→シュートを打ってほしい時

(シュートコースが空いています)


⑩「ゴール前敵多いです」

→後ろにパスを戻して作り直したい時

(ゴール前に敵が多いです)


⑪「左カバーします」

→自分が左をカバーしていることを伝えたい時

→仲間に右からボールを奪いに行ってほしい時


 今回は、基本的なコーチングについてお伝えしました。また機会があれば、仲間の士気を高める専門的なコーチングについてもお伝えします。

VORAZ FUTBOL CLUB

ボラスフットボールクラブの公式サイト。滋賀県大津市のサッカーチームです。